私だけのアイドルだったのにな選手権

私だけのアイドルだったのにな…※アイドルマスターSideMの二次創作企画です。公式様とは一切関係ございません。

#私だけのアイドルだったのにな選手権 予選第6ブロック

#私だけのアイドルだったのにな選手権 予選第6ブロック

編集

皆様お疲れ様です。つのです!いよいよ#私だけのアイドルだったのにな選手権 予選第6ブロックです。今回の投票期間は1月14日0:00~1月15日23:50です。ご注意ください!投票フォームはページの一番最後にございます。好きなエピソード3つに投票してください。

1.円城寺道流

男道らーめんは高校の部活帰りに通ってました。ある日突然背が高くて筋肉の人が現れた!?って友達と話してました。バンダナで顔が隠れているのにそれでも笑顔が素敵で、密かに片想いしてました。 運動部だったんですけど怪我をした場所が悪くて、しばらく練習にも試合にも参加できなくて、悔しくて悔しくて泣いてたんです。塞ぎ込んでたら親がお店連れて行ってくれて、その時は顔見知りになってたんで「どうした?」って心配してくれました。怪我した事を伝えて悔しいって泣いちゃって。そしたら道流さんは一瞬だけ苦しそうな顔をして「治るのか?」って聞いてくれました。だからリハビリを人の何倍も一生懸命すれば治るって答えたんです。そうしたら安心したように笑って「なら大丈夫だ!◯◯(私)が頑張れるのを知ってるからな!」って言ってくれたんです。そうしたら不思議とその時から前を向いて頑張れるようになって、完治した時も一緒に喜んでくれました。だから卒業したらその時告白しようって決めてたんです。でもその前に道流さんは皆のアイドルになっちゃった… でも学校卒業した今もお店には通ってます。アイドルの笑顔は皆のものだけど、あの時の笑顔は私だけのものです。

2.古論クリス

親父が漁師だった。 後を継ぐのが嫌で、足りない頭で必死に勉強して逃げ込んだ大学で言い訳みたいに海洋学を専攻した俺の前にあの人は現れた。 最初はいやによく喋る声も背も大きい奴だなと思った。他の教授連中は学者の塊みたいな陰気なおっさんが多くて、俺みたいな日陰者には居心地がよかった。だから助教は正直浮いてた。眩しすぎる金髪が違和感の象徴みたいだった。 毎回人数が減っていく講義に単位のために出続けていた初夏の日、台風が近づいていた天気の最悪な日だった。薄暗くてだだっ広い講義室には俺しかいなくて、助教は9時ぴったりにやってきた。ぽつんと座る俺を見て目を丸くして、孤高なシュモクザメかと思いましたなんて苦笑いをこぼした。いつもは子供みたいな助教のあんな顔は初めて見たし、あんな小さな声も初めて聞いたから、気が付いたらなんで海が好きなんですか?なんて口に出してた。多分いつもみたいに笑ってほしかったんだと思う。 それから一限が終わるまで二人でとにかくいろんな話をした。助教が見てきた世界中の海の話を聞いた。壮大すぎる夢を聞いた。俺の実家の話もした。いつもの調子を取り戻した助教は矢継ぎ早に質問をしてきて、あんまり喋るのが上手くない俺の話を嬉しそうに聞いてた。話しながらああ、俺も海が好きなんだなって気付いた。助教のこともよくわかんないけどいいなって思った。なんか、楽しかったんだと思う。 全員欠席なんてことはあの一度きりたっだけれど相変わらず人数のまばらな講義はその後も同じで、結局皆勤賞だったのは俺だけだった。助教の話が好きだった。憧れた。 一人暮らしにようやく慣れてきた春に助教はいなくなった。驚いたし、混乱した。共有できる人がいなかったから、その分勉学に励むことしかできなかった。 卒論が煮詰まっていた秋の深夜に、気分転換で付けたテレビに見覚えのある金髪が映って誇張抜きで椅子から転げ落ちた。助教だった。もう助教じゃなかった。アイドルユニットLegendersの古論クリスだった。あの夜のことはもうあんまり覚えてない。 卒業してすぐ地元に戻った。親父に頭下げてまた一から教わりつつ船舶免許を取った。ばったり再会した中学時代のクラスメイトとその年の内に結婚もした。 俺は海に帰ってきて、あの人は海よりも広い世界に漕ぎ出して行った。俺なんかが想像もできない世界に。 来月親父の船で初めて一か月の漁に出る。 荷物を減らすようにと耳にタコができるまで聞かされてはいるけれど、お守り代わりに一枚のCDを持って行くことと、灯台を見る度に思い出す人がいることだけは墓場まで持って行く秘密だ。

3.桜庭薫

私から告白して付き合い始めました。 家庭の事情は交際前からなんとなく聞いていたので理解していたつもりだったのですが、口を開けば「姉さん」の事ばかり話すもので申し訳ないんですけど冷めちゃって私から別れを切り出しました。「そうか、荷物はそちらに送っておこう。君もどうか達者で」なんて淡々とした口調で告げられて、自分から告白しといて、自分から別れ話しといてなんなんですけど「は?????」ってなっちゃいました。 そんなあっさり終わっちゃうんだ、みたいな。薫は何も悪くないんですけどね!!!

4.木村龍

木村龍くんと同い歳です。大学生になって一人暮らしをするまで隣の家に住んでいました。 少しドジっ子で不幸体質な龍くんでしたが、天真爛漫な笑顔や明るい性格、少し内気で人見知りな私にも積極的に声をかけてくれたりしてくれたりもして、沢山助けて貰ってきました。憧れていたのだと思います。恋だったのかもしれません。 小学校高学年、中学生、歳を重ねるにつれて学校で話すことはまずなくなりましたし、会うこともなくなりました。高校に至っては別の学校になってしまったのですが、極稀に帰宅時間が被って会った時の龍くんは昔と何も変わっていなくて酷く安心したのを今でも覚えています。 時折打ち水に当たったとびしょ濡れの姿を見たり、バナナの皮で転んだなんて頬に土をつけた姿を見たり。苗字呼びが当たり前の距離感になった歳でもなんだか他人行儀さがおかしくて下の名前で呼びあって、またね、なんて挨拶で別れて。変わったようで変わっていない関係性が心地よかったです。 消防士を志しているのを昔から変わっていなかったようです。大学へ進学したのを最後に会っていないので、それからのことは全く知りません。 ある日、歌番組を何気なしに流していると見覚えのある名前、顔、声が目に入りました。木村龍、20歳、元消防士。不運体質は相変わらずのようでしたが、あの眩しい笑顔はいつになっても変わっていませんでした。

5.九十九一希

九十九一希さんは高校の先輩です。そして僕の大好きな作家の1人です。いつも持ち歩いて休み時間の度に1人で読んでいるくらいに大好きなんです。九十九さんとは一度だけお会いしました。図書室付近の廊下で滑ってこけた時に、美しい方が僕に気づいて、いつも持ち歩いていた本を拾ってくれました。本を渡してくれた際に上履きを見ると「九十九」と書いていました。そのまま勇気だして「九十九一希さんですか? 先程はありがとうございました。それから作品読んでます!これからも応援してます」と声をかけました。そうすると九十九さんから「……こちらこそありがとう」と返してくれました。美しい文章を書く方は容姿までもが美しいとその時に感じたのを覚えています。その後、九十九さんがアイドルとしてデビューしてからは、僕の周りの環境も変わった気がします。1人でいることもあったのに、僕が九十九一希さんの本を持ち歩いていることを知っている同級生から作品について聞かれるようになったと感じています。これからも作品も本人も美しい方だと気づいてくれる方が増えてくることが嬉しいですが、正直のところ複雑な気持ちもあります。

6.天峰秀

同じ中学に通っていました。その頃から天峰くんはなんでも出来ちゃう天才として有名でした。彼とは委員会が同じで、たまに少し話すくらいのレベルでしたが、住む世界が違くて手が届かない存在だなと思っていました。 でもある日の放課後、図書室で1人机に向かってひたすらに問題集を解いてる彼がいたんです。その真剣な姿から目が離せず、しばらく動けませんでした。 あぁ、この人はできるようになるまで何回も、何回も解いて、勉強だけじゃない、できないことをできるようになるまで努力する、それでなんでもできるようになる人なんだって、持ってるものは私みたいな普通の人と同じなのかもって思いました。それから天峰くんのことを手の届かない存在から、同じ世界の存在として見るようになりました。高校は離れちゃって、次に彼を見たのは某音楽番組。彼、アイドルになってました。あーあ、また遠くに行っちゃったなぁ。

7.ピエール

商店街常連の主婦です。買い物中に娘がお気に入りのぬいぐるみを落としてしまったところに声をかけてくれました。初見天使かと思いました。日本語は辿々しかったですが娘とぬいぐるみが離れ離れにならなくてよかったことを一生懸命に伝えてくれて心が温かくなりました。 後から知ったのですが別日に風船渡してくれたカエルの着ぐるみのこだったんですね。その際も大変お世話になりました。家事と育児に追われて、正直ちょっと余裕なかった時に娘だけじゃなく私に対しても「笑って」と全身で表現してくれて… アイドルになったのはもう納得しかないです。娘の初恋は間違いなくピエールくんじゃないでしょうか。我が家でライブを何度も観ながら瞳をキラキラさせて「ぴえーるくんはほんとうにおうじしゃまなんだね」と。親子ですっかりファンです。

8.山下次郎

ゼミでの飲み会の席で、酔っぱらい学生のセクハラからさり気なく守ってくれた。それまでむしろ苦手だったのに、一気に惹かれてしまったのがすごく悔しい。 バレンタイン、重いって思われたくなくて義理と言いながらあげたのが、少しの後悔としてずっと残ってたけど……コレで良かったんだと思えるようになりました。 今は堂々と、「ファンとしての本命チョコ」を送ってます。

9.握野英雄

高校で同じクラスでした。 うちの高校にはバレンタインには女子全員が男子全員に、ホワイトデーには男子全員が女子全員にお菓子を贈るという風習があったのですが、私は大豆アレルギーのためダメなお菓子が多く、もらったお返しは毎年誰かにあげていました。 3年のホワイトデーではクッキーをもらったのですが、アレルギーに引っかかってしまうかもしれないので、いつもどおり友達にあげようと思っていました。握野君が来てくれたのは、そんなときでした。声を掛けられて振り向くと、握野君が「〇〇(私の苗字です)、大豆ダメだったよな? それ、ちゃんと大豆使ってないやつだから、安心してくれよな!」って、それだけ言って男子の方に戻って行ったんですよ。 後から考えてみれば、校外学習のためにアレルギー調査なんかがあったので、そのときのことを覚えていたのかなと。でもそのときはただただ握野君の優しさが嬉しくて仕方なかったです。 夢は警察官って聞いたときも、「握野君ならきっといいお巡りさんになるんだろうな」って思ってて。同窓会なんかで会ったら、告白しようと思ってたんですけどね。アイドルになられちゃ、無理ですね。

10.天道輝

裁判所の法廷係官をしています。25歳です。 天道弁護士、本当に気遣いが出来る人なんです。被告人にはもちろん、我々法廷係官にも、優しく接してくれるんです。取り乱した被告人を誰よりも早く落ち着かせることが出来る弁護士だと思っています。 裁判中に、天道弁護士の「異議あり」を聞くだけで背筋が伸びますし、関係者の間ではいい声だし通る声だし顔もいいしと大人気でした。 天道弁護士の事が好き、というか憧れのようなものがありました。正義を貫く志がとてもかっこよくて。 裁判終了後に、忙しいにも関わらずお茶の差し入れをくれた事がありました。「いつもご苦労さまです!」「今日もお疲れ様でした!」なんて無邪気な顔でお茶を一人一人に手渡してくれるんです。あの笑顔を忘れられません。 弁護士を辞められてから、彼の「異議あり」や証人を揺さぶる尋問が聞けなくなって少し寂しいです。 それでも、テレビから天道“元”弁護士のパワフルな歌声と変わらない無邪気な笑顔が流れる度、背筋が伸びます。 全く違う世界で、一番星のように輝く天道さんのことを、関係者一同応援しています。

11.紅井朱雀

「紅井朱雀」って検索に入れるとサジェストで「紅井朱雀 女性苦手」と出てくるの知ってます?そのことでちょっと聞いてもらっていいですか。 わたし紅井くんとは小学校のとき家の方向が同じだったんですよ。学校行く時に最近食べたお菓子でどれがおいしかったか、みたいなことよく喋ってて。だから紅井くんがほんとにほんとに甘いもの好きなの知ってたのに、5年のときかな、学校のウィンターキャンプでクラス仕切ってる感じの強めの女子たちと同じ生活班になって。夜ごはんのバイキングで紅井くんの取り皿を見て 「紅井、唐揚げよりポテトよりスイーツ山盛り取るとかさあ、何かウケる」 「ありえなくない?紅井のせいでデザートめちゃ減ったし」 その子らにハブられるの怖かったからわたしもヘラヘラ笑いながら相槌打ってたら、それを紅井くんが見てたぽくて。ウィンターのあとはなんとなく一緒に登校しなくなりました。 女子は表裏があって苦手って、わたしのせいでそう思ったかも……これ自意識過剰ですかね?紅井くんと一緒に帰るのすごい楽しかったのに、なんであんなことしたかなって思うんですよね。

12.信玄誠司

学生時代に同級生で、優しい性格に惹かれていました。逞しい体もすてきだなと思っていたし、自衛隊に入ると聞いてほんとうに尊敬していました。あんまり目を合わせて話してくれなかったから、嫌われていたのかも。ずっと目で追ってしまっていたから、気づいてて気味悪かったのかな〜……。だとしたらほんとに申し訳ないなって思います。まさかアイドルになるなんて思わなくて、この前CD買いましたよ。いつかライブに行けたら、今度こそ目が合うといいな〜、なんて……。

13.鷹城恭二

 たかじょうさん。 彼、近所のコンビニで働いてたんです。背高いし、よく見ると整った顔してるなって思ったのがきっかけでした。友達を連れてこっそり様子を伺ったり、店長(基本的に表情変わらない人なんですけど、店長といる時は笑ってて、そういうのも可愛いなって思ってました)との会話盗み聞きして、「きょうじ」って言うんだ。って思ったり。友達には、何回も何回も好きなんでしょ?って聞かれました。その度に推しだからそういうのじゃない。って返してました。受験で忙しくなって、コンビニに行く事も少なくなって。気づいたら、彼、アイドルになってました。たかじょうさんの漢字、テレビで初めて知ったんですよ。あの時誤魔化さず、勇気を出せていたら、何か違ったのかな。

14.葛之葉雨彦

昔アイドルやってた時に雨彦さんのこと一方的に好きでした。 よく、スタジオとかテレビ局のお掃除に来ててめちゃ背も高いし、めちゃ大好きでした。挨拶するとちょっとだけ占い?っぽいこともしてくれて、うちのグループのメンバーみんな話聞いてもらってたと思います。ある時なんとなーく「雨彦さん、私アイドルやめるから付き合ってよ〜」ってノリ(ガチ)くらいの気持ちで話したら、「悪いな、俺よりもっといい若い男にしたらいいさ。まあ、アイドル以外の仕事をそろそろ見つけた方がいいかもしれんな」って言われたんですよ。「えー!それってアイドルとして賞味期限ってことですか笑笑笑」とか言って返したんですけど、なんとなく引っかかったんで、ハロワとか通いはじめたんですよ。そしたらマジで事務所の色々やばいのが発覚して、アイドル実質クビになりました。雨彦さんめちゃ怖いなーって思いましたけど、私はすぐに転職できたんでまじありがたかったです。一回ぐらいご飯一緒に行ってくれてもよかったじゃん!って思いますが、今は雨彦さんがアイドルになっちゃったんで、私が推し活してます。まじミステリアストップアイドルになってくれよな雨彦さん!

15.伊集院北斗

伊集院くんと同じ高校でした。 当時から一際目を引く容姿をしていて、初めて見た時から同性ながら綺麗な人だなと思っていました。 色々な女性と交流があったみたいですが、あまり男性とはつるんでいたイメージはなく、自分もほとんど話したことも関わったこともありません。伊集院くんと仲のいい女性たち数人とは部活が同じだったので、彼女たちからよく伊集院くんの話を聞かせてもらっていました。 綺麗な容姿に惹かれたのもあると思うんですが、一度だけ聞いた彼のピアノがとても好きでした。本格的に好きになったのはそこからだったと思います。 くだらないとわかっていながら、自分が女性だったら、彼のエンジェルちゃんの一人になれたんじゃないかなと思ったこともありました。 今度、初めてJupiterのライブに行きます。 MCでエンジェルちゃんとエンジェルくん、と呼んでくれるのをほのかに期待しています。とても楽しみです。

16.硲道夫

私の中学の修学旅行は班長と副班長のペアがくじ引きで決まる方式だったのですが、それで私が班長で副班長が硲くんでした。 そこではじめて硲くんと話しましたが、見た目通りド真面目でした。だけどたまに抜けてるとこがあったり、気合いが入りすぎて空回りしてしまったりしているのがなんだかおもしろくなってきました。 修学旅行は硲くんの完璧なタイムスケジュールのおかげもあり、トラブルなく平和に終えました。 修学旅行の写真が学校に届き、それぞれ封筒に購入する写真の番号を書く時、自分のクラスや班、友達との写真とともに、硲くんが1人でピースをしている写真の番号をこっそり書きました。 今でも実家のアルバムにその写真が残っています。 4歳の息子は毎日タケノコダンスを踊っています。ママもダイエットとしてS.E.Mのダンス踊ってみようかなと思います。怪我しない程度に。

17.花園百々人

コンクール上位入賞者の作品が展示されているなかでとても惹き付けられた作品があります。 その作品は真っ黒に塗りつぶされたキャンバスに一輪の華のみ描かれていました。作者の名前が珍しかったのですぐに覚えました。 それからはコンクールで彼の名前が上位にあるたびに追いつきたくて私も頑張っていました。 最近は名前を見なくなり、もう絵を描くことをやめてしまったと思っていたんですが…ある日TVから彼と同じ名前が聞こえてきて驚きました。珍しい名前でしたので、きっと同じ方だと思います。アイドルになられていたんですね。 初めてみる彼は常ににこやかでふわふわとしていて…正直想像と違って驚きました。 でも、彼の作品から感じた苦しさや辛さは本物だったと思います。 いつか…アイドルとして輝いている彼が描く色彩鮮やかな世界【作品】を見てみたいと思いました。

18.北村想

 私は好きだったとかじゃないって言ってるんですが、周りからここに書くべきだと言われてうるさいので書かせてください。趣旨に反していたら載せなくて構いません。 私は北村の高校時代のクラスメイトです。大した話をしたこともなく、普通に卒業しました。ただ1度だけ、2人きりになったことがあります。 あれは私が日直でノートを職員室に運んでいたときのことでした。もう1人の日直は日誌を書くからと教室に残り、私だけでクラス分のノートを職員室へと運んでいました。軽くはなかったですが、別に私は非力でもないので不満もなく、階段で転けるようなドジでもなかったので普通に歩いていたのですが、そこに通りがかったのが北村でした。私に気付いてちょっと考えたあと、いつも浮かべている笑みで「お疲れ様ー」なんて言って、当然のようにノートを半分持ったんです。自分も職員室に行く用事があるからついでだって言って。 あいつ、今ではかわいいかわいいなんて言われていますけど、普通に背が高いですからね。別に遠慮することもないし、まあありがたいのは事実だったし、お礼を言って一緒に職員室まで行きました。 その間も特に会話らしい会話なんてなかったんです。夕日が眩しいねとか、勉強どうー?とか、そんな普通のくだらないことばかり。会話を全部覚えているのも、あいつの声は独特で耳に残りやすかったからっていうだけで。強いて言うなら、夕日に透けたあいつの髪は綺麗だったかな。お金も払わずに会えて、自分の名前を呼んでもらえたのはまあ、今思えばクラスメイトの特権だったかもしれません。別に嬉しかったとかそういうわけじゃないんですが。 本当に話はこれだけで、特に恋だのなんだのってものじゃなくてすみません。とりあえず友人は一度しばいておこうと思います。ありがとうございました。

19.舞田類

類くんは高校の時の同級生で、二年の時同じクラスになりました。いつも明るくて、なんでもできて、ちょっと変なところもあったけどそこが憎めなくて、みんな類くんのことが大好きでした。 ある日の休み時間に、あの頃流行っていたドラマの話で教室のみんなが盛り上がっていました。私も当時ハマって観てたけどうまく話に入れなくて、輪のはしっこでドラマに出てきた横浜の夜景を携帯で見ながら、いつか誰かと行ってみたいなあと思っていました。 誰も気づいてないと思ってたのに、類くんはそうじゃなかったみたいで、その日の放課後に話しかけてくれました。よかったら一緒に見に行ってみない、って。びっくりしたし、それまで二人きりで話したこともなかったから大丈夫かなって思ったけど、気がつくとなぜかOKしていました。 類くんとのお出かけのことは忘れられません。 あの日の類くんは、私のつまらない話や面白くもない返しを一日中楽しそうに聞いてくれました。ごはんで入ったお店で私が注文を迷っていると、どっちも頼んで二人ではんぶんこしようって言ってくれました。はぐれてしまいそうな人混みの中で、シャツの袖を握らせてくれました。門限を気にする私のことを、彼の家があるのは逆方向なのにうちまで送ってくれました。 暗くなってから女の子ひとりじゃ危ないからって言ってたけど、きっと私が親に怒られたら庇ってくれるつもりだったんだよね。ありがとう。 たぶん、これから好きな人に出会っても、あんなに素敵なデートは二度とないと思います。たった一日のことで、類くんは覚えてないかもしれないけど、彼は何も持っていない私をお姫さまにしてくれました。 最近テレビで類くんを見て、彼は私に一生の思い出をくれたのに、私は何も返せてないなって思い出しました。でも今も昔もあの人に私ができることなんかなくて、私は結局出会った頃からずっと観客なんだなあと思います。E.Mさんの曲は聴いてみたけどよくわからなくて(すみません…)ライブも大きい音が苦手だから行けないけれど、類くんが出てるドラマや映画はよく見ています。 アイドルをしているところを見る度に、歌もダンスも、どんな役のお芝居もできて、やっぱり類くんはすごいなあって思います。 昔からずっと類くんはなんでもできる人気者でした。でも、今思うと私が類くんを素敵だなあって思った理由はちょっと違うかも。 なんでもできるからじゃなくて、何にでも一生懸命なところが好きだったなって思います。私がうれしそうにした時、類くんも一緒にうれしそうに笑ってくれた顔を一番よく思い出します。 そういえば、あの頃は馴れ馴れしいかなと思って一度も呼べなかったマイケルってあだ名、最近S.E.Mファンの同僚と類くんの話をする時に呼ぶようになりました。でも、なんだかちょっとしっくり来なくて、心の中ではやっぱり類くんです。たぶん一生こうなんだろうな。

20.渡辺みのり

いつも読んでいる雑誌に、おろし髪の渡辺みのりさんが出ているのを見て思い出したエピソードです。 大学生の時、運転免許取得のため教習所に通っていました。普段は皆一斉に路上教習を始めるのですが、1日だけ私の担当教官(60代くらいのおじさま)だけ遅れて教習を始めた日がありました。 その日、教官に「とりあえず運転席乗って待ってて」と言われた私は、ハンドルにもたれかかりながら、皆が先に出発する所を眺めていました。 数分し声が近付いてくるのが分かり顔を上げたところ、声の主は、穏やかな笑顔の担当教官と、ライダージャケットに身を包んだ長髪の若いお兄さんでした。その人が渡辺みのりさんでした。 お兄さんは、こちらに近付いてきたかと思うと、急に横から覗きこんできて、何か言いたそうな顔をしていました。慌てた私は窓ではなくドアを開けてしまったのですが、そんな私を見てただ一言「お待たせしました。」と少し申し訳なさそうに微笑んでくれ、その瞬間に完全に心を奪われました。 ドアの隙間から一瞬感じた大人の男の人の匂いで頭が埋め尽くされてしまい、小声で「ありがとうございます」とよく分からない感謝しか言えなかったことを今でも後悔しています。 出発直後、教官が「交通課にいた頃が懐かしいなぁ」と呟いていたのをぼんやり覚えているのですが、渡辺みのりさんとどのような関係だったのかは未だに分かりません。それ以来渡辺みのりさんを見かけることもありませんでした。どこかでまた会える日を待ち望んでいましたが、まさか雑誌の1ページで再会するとは思いませんでした。 いつかどこかで、なんて私の淡い恋は、緩やかに終わりを迎えてしまいました。 ただ、「いってらっしゃい」と最後にウインクをしてお見送りしてくれたことは一生忘れません。あの瞬間だけは、私だけの王子様でした。

21.黒野玄武

学生時代に片想いしてました。どことなく近寄り難い雰囲気だったけど、ふと見せる笑顔が優しくて…。1人で掃除してたりするとどこからともなくやってきてさりげなく手伝ってくれたりして。想いを告げられぬまま卒業してしまいましたが、私見る目あったじゃんって思っています。

22.秋山隼人

秋山とは中学校が一緒でした。 私も秋山も陽キャ陰キャの間ぐらい所謂二軍と言われる程よい位置にいて外で遊ぶ程では無いけどクラスで絡むグループでした。 私は好きだったので修学旅行一緒に行動が決まった時はとても嬉しかったのですが当の本人は縁結びに全力だったり…意識は全くされてませんでした。笑 そして告白する勇気が無かった私はただただクラスメイトとして一緒に過ごし高校は別になりました。 高校になり秋山と同じ学校に進んだ人のSNSで「モテたいから軽音部入った」「アイドルにスカウトされたらしい」と見ました。 未だにこの思いを手放せない私はもし、中学時代の時に告白したらなにか変わってたのかなと思ってしまいます。 今日もテレビからみる秋山はとても眩しいです。

投票はこちらから!

docs.google.com

投票期間は1月14日0:00~1月15日23:50です。

次回の投票は1月16日から!お楽しみに!